V-TWIN MAGNA作業の続きです。
掃除したキャブレターを組むと、アッサリとエンジンは始動。
しかし、何かおかしい!
前バンクのエキゾーストパイプの温度があまり上がらず、
パイロットスクリューを全閉にしても、全く調子が変わりません。
そこで、アイドル調整ノブで回転を落とそうとしたトコロ、
目一杯緩めても回転はそのまま。コレは一体何でしょう?
しばし考え込んで、ハタと気付きました。
こちらのキャブは、後ろバンクのバタフライ軸を通して、
リンク機構を経由して前バンクのバタフライを動かしているの
ですが、多分リンクの調整が適切でなくて、前バンク先に目一杯
閉じても、後ろバンクはまだ開いている的な?
ってな事で、定量的に状態を推し量りたいので、バレル内の負圧を
計れるようにアダプタを作って計測してみました。
世に言うトコロのキャブの同調を取る為の行為と同じ内容です。
(まー、この同調方法は、具合の良いエンジンであれば有効な手段
かと思いますが、そうで無い場合が多いので、ワタクシはこの方法は
用いて同調を取る事はしておりません)
コレである程度はバタフライの開き具合を再現する手段は出来たので、
この数字を元に良いトコロを探して調整して行きます。
どうやら、当初の想像は当たっていたようで、スロットル全閉状態では
後バンクばかり頑張って燃えていたようで、前バンクはほぼ働いて
いない状況だったようです。スロットルバルブの開度のコントロールが
上手い事行き始めると、途端にキャブが言う事を聞き初めまして、
目一杯アイドル調整ノブを絞りながらパイロットスクリューで
回転数をコントロールできるようになりました。
この状態で、排気ポート部分の温度を確認すると、前後で数字が
揃って来ました。
これで、ようやっとキャブセッティングのスタート地点に立つ
事ができたようです。後日、実際に走らせて、作業を進めて行こうと
思います。
まー、複数のオーナーの元を渡り歩き、いろんな人に整備された
車両ってのは、なかなかイロイロあるモンです。
皆様からの作業ご用命をお待ちしております。
<(_ _)>