
ホンダのミニな縦型エンジンのクランクケースから
生えている、ブリーザーチューブを繋ぐ為のニップルを
拡大したい、というご要望。

元々はニップルの内径が6.5mm、繋がっているチューブの内径は
8mmくらいでした。コイツを拡大して、ケース内の圧力に何らかの
変化をつけよう、という趣旨でして、どうせならなるべく大きく
してみようって事で、繋げるチューブの規格的に二つ上の
チューブ内径15mmを目指してみます。
どうやって加工するか、イロイロ悩みましたが、今回は
写真のような方法で、どうにか工具を振り回せるスペースが
確保出来ました。
加工機械のフトコロや、刃物をくわえているチャック、
刃物の長さ等、結構条件は複雑で、なかなか上手く行く
ルートを見出せなかったりします。
今回は、上手く見つかってラッキー。

8mmだった穴を14mmまで拡大しました。
イロイロな条件を鑑みて、穴のセンターは上の写真くらい
動きました。


てな事で、14mmのノスドリルをセットして、
フトコロの余裕は10mmと無く、ホントにギリギリでした。
穴を空けて、ニップルのベース面を作って、ケースの加工完了。






ドライバーは、何かの工具がちょうどピッタリだったヤツ
ケースに空けた穴の径に合わせて、新しいニップルを作製。
差し込み部の肉厚は1mmとしたので、穴よりもニップルの径を
デカめに作製。
で、ケースをガンガン暖め、ニップルは冷凍庫に入れておき、
打ち込んで嵌めました。
今回、嵌め代の取り方も上手く行った感じです。




てな事で、こんな感じに仕上がりました。
ケース内の、穴直下の壁が無ければ、もうちょっと自由が
効いたのですが、与えられた条件の中では、割と上手く
出来たのではないかと思います。
果たして、効果の程は如何に?
結果を聞くのが楽しみです。
皆さまからの作業ご用命をお待ちしております。
<(_ _)>