共立(KIORITZ)製の刈払機、SRE240Rってモデルの修理のご依頼。
スターターのヒモが戻らなくなってしまったそうで。
オーナーさん、スターターのヒモが切れてしまい、一度自分で
交換した事があるって事でしたが、使っているうちに今の状態に
なってしまって、ウチに持ってきたとの事。
って事で、早速スターターを分解。
スターターを締め付けているネジを緩めて行くと、アッサリと
ヒモがまきとられて行きます。
外してみると、ヒモを巻き取るドラムの側面が削れてしまっており、
よくよく観察すると、クランクシャフトに直接組まれている
スターターのクラッチのネジが緩み、ずんずん後方へ移動して
スターターに押し付けられてしまい、最終的にスターターの
ドラムが回転しなくなるところまで来てしまった模様。
で、クラッチがスターターにネジで押し付けられた為、
結構な力がかかったところに振動が加わり、クラッチのプレートに
ナットが溶接された部分が割れちゃっております。
本来であれば、この部品は交換したいところですが、
チョイ古なこのモデルの情報が見つからなかった事と、
なにやら、部品の手配が面倒クサそうなオイニーンプンプで
あったので、クラッチのプレートを手直ししてしまう事に。
変形して浮いてしまった部分を油圧プレスで整形。
割れちゃった部分を溶接してしまいました。
ナットをプレートは片面にスポット溶接で付けられていたので、
そのままでは剥がれてしまう事も考えられるので、
反対側の面にも二箇所点付けで溶接を追加しておきました。
たくさんくっつけないのは、材料が固くなってポッキリ行かないで
欲しい為。
ちなみにこのナットはM8。薄いプレスモノの本体に、この隙間で
ナットの角を点付けするのは、結構難易度DXッスよ。
そんでもって、クランクシャフトに接する面を溶接でボコボコに
しちゃってるので、サンダーと砥石で修正。
溶接の熱でダメにしちゃったメッキの層を剥がせるだけ剥がして
黒染めのスプレーを噴いて、修理完了~♪
最後に、また緩まないように、強いネジロック剤を塗って
クランクシャフトにクラッチを組み付ければ作業完了。
見事に復活致しましたとサ。一件落着!
始動の様子は↑こちら!
皆様からの作業ご用命をお待ちしております。
<(_ _)>
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