共立刈払機、スターター修理

↑お預かりの刈り払い機の図
↑お預かりの刈り払い機の図

共立(KIORITZ)製の刈払機、SRE240Rってモデルの修理のご依頼。
スターターのヒモが戻らなくなってしまったそうで。

↑スターター外したの図
↑スターター外したの図

IMG_1038

↑スターターのクラッチの図 コイツが犯人
↑スターターのクラッチの図 コイツが犯人

オーナーさん、スターターのヒモが切れてしまい、一度自分で
交換した事があるって事でしたが、使っているうちに今の状態に
なってしまって、ウチに持ってきたとの事。

って事で、早速スターターを分解。
スターターを締め付けているネジを緩めて行くと、アッサリと
ヒモがまきとられて行きます。
外してみると、ヒモを巻き取るドラムの側面が削れてしまっており、
よくよく観察すると、クランクシャフトに直接組まれている
スターターのクラッチのネジが緩み、ずんずん後方へ移動して
スターターに押し付けられてしまい、最終的にスターターの
ドラムが回転しなくなるところまで来てしまった模様。

↑ひび割れ溶接の図
↑ひび割れ溶接の図
↑ナットとプレートを表側も溶接の図 この隙間の溶接は、かなり難易度DX
↑ナットとプレートを表側も溶接の図 メッキが蒸発して蜘蛛の巣になる

で、クラッチがスターターにネジで押し付けられた為、
結構な力がかかったところに振動が加わり、クラッチのプレートに
ナットが溶接された部分が割れちゃっております。

本来であれば、この部品は交換したいところですが、
チョイ古なこのモデルの情報が見つからなかった事と、
なにやら、部品の手配が面倒クサそうなオイニーンプンプで
あったので、クラッチのプレートを手直ししてしまう事に。

変形して浮いてしまった部分を油圧プレスで整形。
割れちゃった部分を溶接してしまいました。
ナットをプレートは片面にスポット溶接で付けられていたので、
そのままでは剥がれてしまう事も考えられるので、
反対側の面にも二箇所点付けで溶接を追加しておきました。
たくさんくっつけないのは、材料が固くなってポッキリ行かないで
欲しい為。
ちなみにこのナットはM8。薄いプレスモノの本体に、この隙間で
ナットの角を点付けするのは、結構難易度DXッスよ。

↑面出し完了の図
↑面出し完了の図 仕上げは砥石でシコシコ
↑黒染めスプレー完了の図
↑黒染めスプレー完了の図 最近は便利なモノが売っているデス
↑ワンウェイの腕組み付けの図
↑ワンウェイの腕組み付けの図
↑修理完了~の図
↑修理完了~の図

そんでもって、クランクシャフトに接する面を溶接でボコボコに
しちゃってるので、サンダーと砥石で修正。
溶接の熱でダメにしちゃったメッキの層を剥がせるだけ剥がして
黒染めのスプレーを噴いて、修理完了~♪

最後に、また緩まないように、強いネジロック剤を塗って
クランクシャフトにクラッチを組み付ければ作業完了。
見事に復活致しましたとサ。一件落着!

始動の様子は↑こちら!

皆様からの作業ご用命をお待ちしております。
<(_ _)>

投稿者: okamochi@tensyu

個人事業主にして、岡本商店 店主。

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