ハーレースポーツスターフロントフォーク整備

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↑フロントフォーク取り外しちうの図

ハーレースポーツスターのフロントフォーク整備をご用命いただきました。

 

dsc01318↑フォークシールの図

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↑錆びで膨らんだダストシールの図

フォークオイルが漏れてしまったのですが、主たる原因はシール類の
腐食による破損のようです。

 

 

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↑ツブツブサビの図
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↑インナーチューブ磨きちうの図

インナーチューブにも、ツブツブと小さいサビが浮いておりまして、
オーナーさんとの相談の結果、この際カッチョ良く再コーティング等も
検討いたしましたが、今回は磨いてごまかす方向に決定。
たまにグリースを表面に引いてやっとくだけで、割と長い事
使い続けている実績はあるので、使い方次第でOKかと。

 

↑出て来たオイルの図
↑出て来たオイルの図
↑部品を洗った洗油の図
↑部品を洗った洗油の図
↑オイルロックピースの図
↑オイルロックピースの図

出て来たオイルは、上澄みは透き通ってますが、
沈殿物の量はもの凄く大量でした。
チューブの底のオイルロックピースなど、洗浄剤で
洗い流しても、内側にはビッシリコッテリ汚れが詰まっております。
こうなっちゃうと、直接拭き取るしか有効手段が無いです。

たまにフォークオイルは、ひっくり返して抜くとか、アウターチューブの
先っちょのドレンボルトから抜いて、新しいオイルを入れるとか
って手法は聞きますが、こうなっちゃていると、
多分ほとんど意味ないと思いますヨ~。

 

↑お掃除完了の図
↑お掃除完了の

って事で、お掃除完了。
筒の内面や、奥底を長い棒なんかで必死に拭くので、
えらくお掃除には時間がかかるのでございますが。

 

↑フォークを上から除くの図 ダンパーのロッドがチューブの内面に擦ってます
↑フォークを上から除くの図 サラッと組み立てるとダンパーがチューブの内面に擦っちゃいます
↑擦れて傷付いたロッド先端の図
↑擦れてあれちゃったロッド先端の図
↑修正完了の図 表面のバリ取りと同時に角も面取り
↑修正完了の図 表面のバリ取りと同時に角も面取りヌメヌメ仕様

このテのフォークのキモ的な部分だと思いますが、
油圧を発生させるためのロッドを、何も考えずに組み立てると、
先端がインナーチューブの内壁に擦ってしまいます。
モチロン、ピストンリング的なスライダーも装備しておりますが、
金属同士が擦れちゃったりする場合も多々見かけます。
今回のフォークもそんな感じで、先端はボコボコになって
しまっており、擦れてバリも出てました。

って事で、角やバリをキレイに修正して、全体の面も取って
組み直します。

 

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↑インナーチューブの内径計測ちう 案外真っ直ぐ
↑組み立て治具完成の図
↑組み立て治具完成の図
↑組み立て調整完了の図
↑組み立て調整完了の図

で、下準備が整った所で、いよいよ組み立て。
組み立て状態のダンパーロッドの先っちょは、全屈状態でも
インナーチューブの端面から楽に300mm以上奥なので、
当然手で押さえながら組み立て等は厳しいです。なので、
ダンパーロッドの先っちょにピッタリ被さり、外径が
インナーチューブの内面チョッキリな組み立て用治具を作製。
コレでほぼ自動的に各部品の芯が通った状態で
組み立て可能になる訳でございます。
(治具の救出が大変なんですけどねぇ)

うむ、満足。

 

↑組み立て完了~の図
↑組み立て完了~の図

今回は、ちょっと減衰力を上げてみたいという事で、
油面はそのままに、今まで入っていたオイルよりも
かなり硬めなものを入れてみました。
はてさて、どうなる事でしょう。思うような方向に振れてくれると
良いのですが。

作業前後を乗り比べた個人的な感想では、周囲の交通状況は
全くシカトでユッタリマッタリ走るのであれば、柔らかいままも
全然アリかと思いましたが、今回減衰力が上がっても、
フォークはシッカリと動いてくれていたので、乗り慣れた人が
チャキチャキ走らせるには、こちらの方が格段に小気味よく
走れそうに感じました。

後は、オーナーさんのお好みだけ。
気に入らないようであれば、また別の粘度のオイルや、
スプリングのプリロード量の変更などを試してみたいと思います。

投稿者: okamochi@tensyu

個人事業主にして、岡本商店 店主。

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