クラッチカバーネジ修理

↑完了~の図

昨日に引き続き、ハスクバーナ 701エンデューロの
クラッチカバーに切ってある、オイルフィルータのフタを
締め付けているネジ穴の修理です。

 

↑センター拾いちうの図

昨日、コイル状のネジ補修材挿入に見事失敗して
二進も三進も行かなくなり、一縷の望みをかけた
金属パテも、イマイチそうな雰囲気である事が判明。

どうしたモンかと悩んでいる時に、友達に相談したら
その発想はなかったわ~っていうスゴイ案をもらったので、
即採用~♪
やっぱ一人でモノ考えていると、偏りって凝り固まった
案しか浮かばないッスよねぇ。

てな事で、せっかくネジ穴をパテで埋めてみましたが、
やる気温存の為、ネジを切って試す事なく、
友達案を実行に移してみました。

 

↑まずは5mmで穴開けの図

てな事で、カバーをフライスにセットします。
クラッチカバーの機械加工された円のセンターを拾って
サーキュラにセット。ネジのピッチを計って、
ネジ穴のセンターを拾えば、加工準備完了!

まずは、本来のPCDである53mmピッチで
5mmの穴を空けて、カバーの肉の余り具合を確認。

 

↑0.5mmオフセットで6mm穴空けちうの図
↑6.5mmまで穴拡大の図

で、更に穴を拡大したいのですが、
5mmの穴を空けてみると、やっぱり穴周辺の肉厚に余裕が無いので、
穴のセンターを0.6mm外側へオフセット。
つまりPCDを53mmから54.2mmに変更。最終的に穴径は6.5mmまで拡大。

 

↑詰め物作製ちうの図
↑カバー暖めちうの図
↑詰め物圧入ちうのの図
チャックに6mmのドエルピンくわえて押してみた

穴が開いたトコロで、詰め物作製。
空けた穴径に対して、15/1000mmオーバーで詰め物作製。
あんまりやりたく無かったけど、再度セットし直すが
面倒臭かったので、フライスのクイルをプレス代わりにして
ケースを暖めて、穴を広げている間に詰め物を圧入。
詰め物には、ロック剤も塗って万全を期してみました。

後の段取りもあったので、詰め物に空気抜きの穴を空けられず、
押し切れなかったらどうしようと心配してましたが、
案外大丈夫でした。

 

↑ネジ下穴加工ちうの図
↑オフセット穴空け完了~の図
エキセントリックっぷりがおわかり頂けるだろうか
↑ネジ切り完了~の図

さて、詰め物ができたトコロで、再度本来のPCD53mm2穴で
穴空け、M5のネジを切り直して、カバーの修理完了~。

 

↑オイルフィルターカバーセットの図
↑ネジ締め込み実験の図
辺り前ですが、安定してしっかり締まります

てな事で、早速おいるフィルターのカバーをセット。
無事本来のサイズであるM5にて雌ねじに再生に成功!

詰め物用に大きな穴を空けたいが為に、詰め物とネジの
センターをずらす事となりましたが、結果として
ネジと詰め物がエキセントリックな配置となり、
ネジを締め込む事によって詰め物が回転していまう
という事はあり得なくなり、スラスト方向にも力が
加わる事になるので、詰め物も引き抜けにくくなったハズです。
まー、そんな心配しなくても、圧入代によって
回転したり抜けてきたりする事はまずないですけどね。

っちゅー事で、スッタモンダしましたが、ネジ穴修理完了~。
今回の一件で、マグネシウムの小径ネジ穴の修理は要注意って
事がよ~く判り、とても良い経験となりました。
ぶっちゃけ、ここまで手間ちゃって工数的にどーなのよって
感じですが、乗りかかっちまった船って事で。
ちなみに、さっきカバーの値段を調べてみたのですが、
4万円近くするので、やってみる価値はあったのカモ知れません。

ともあれ、オイル交換時のネジの締めすぎや、
変な体勢でやるので、ついつい斜めに入れちゃったりって
やりがちだと思いますが、たかがおいる交換とナメてかかると
ホントにネジをナメちゃうので、気合い入れて作業して下さい。
さもないと、超イタイ出費が待ってマッセ。

皆様からの作業ご用命をお待ちしております。
<(_ _)>


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