ドカティ ムルティストラーダ パイクスピークのドライブチェーンを
530サイズから525サイズへコンバート。さらにリアタイヤ交換のご依頼です。
てな事で、まずはどうやってこの巨体を支えるかってトコロから。
幸い、車体にセンタースタンドを取り付けるであろう
ステーが生えていたので、ソコでどうにか支えられないかと思案。
手持ちの道具類を見回して、使えそうな物を組み合わせて
適当に手を入れて、なんとか安定して後輪が持ち上がりました。(喜)
で、いきなり問題発生。(いつもの事ですけどねぇ)
ドリブンスプロケットは、フランジにダンパーを介して載っていて
リアのシャフト上のハブベアリングとサンドイッチされているのですが、
ソコを締め付けるナットがビクともしません。
ブレーカーバーにパイプ突っ込んで、グイグイやっても全くダメ。
もうシャフトに切ってあるネジが逆ネジなんじゃないかと、
何回確認した事か!(笑)
さー、どうしたモンかまたまた思案。
結局は、暖めつつ浸透性の高い油を差し差しの持久戦。
1時間チョイを要してやっとこ外れました。
ネジロック剤も塗られてなかったし、どうしてあんなに固まって
しまっていたのでしょう。
ってか、ドカティー屋さん、毎度こんなんだったら、
どうしているんだろうと、要らぬ心配しまくりですヨ。
幸い、雌ねじも雄ねじも問題無さそうだったので、
キレイに掃除して現役続行。
で、やっと本題。
まずは、やっとこ外せたドリブンスプロケットを、
フランジから分解。スプロケットはフランジに組まれた
ダンパーに差し込まれているだけの構造で、ダンパーの
外周をキレイに掃除しないとスプロケットにハマりません。
で、フランジだけみると、ただ差し込まれるだけの構造で、
えー、どうしてコレで良いのーって、当初は頭が???に
なりましたが、よくみるとセンター穴とハブベアリングがちゃんと
タッチする構造になってました。
おー、ナットクナットク。
ドライブ側は、KTMなんかに良くある構造で、
カウンターシャフトとシールのリップは直接タッチせず、
カラーを介しているタイプ。コレは掃除と給油がしやすいし、
シールとの摺動面が減ってしまえば、カラーだけ交換すれば
良いし、大変良いですよねぇ。コレ考えた人、天才。
てな事で、スプロケットが載ったトコロで、
新しいチェーンを張り直し。530から525へのコンバートなので、
それ自体ではチェーンのコマ数は変わらないのですが、
ドライブ側を1丁小さくしたので、エキセントリック式の
チェーンテンショナーの稼働範囲を確認しつつチェーンの長さを
決定してからカット。結局、元と同じ108リンクとなりました。
最後に、カシメジョイントで接続して、一件落着。
(ってサラっと書いてますけど、手持ちの道具とDID製のチェーンが
合わず、プレートの圧入代はフルマニュアルのドキドキ作業でした)
すっかりチェーンとスプロケットの交換に手こずりまくりで、
超時間かかっちゃってますが、最後に一仕事でタイヤ交換。
こちらは、まー普通~に作業は推移。
以前に、ムルティストラーダの後輪を作業させてもらった時に
ウチのホイルバランサーにこのホイルをバシっと合わせられるように
加工してあるので、バランス取りも滞りなく♡
(妙なホイルも大概回せると思います。ご用命を待ちしております)
最後の最後、車体を地面に下ろしてからチェーンの
張り具合を確認したら、ビミョーに張りすぎだったので、
またまた作業台に載っけてやり直すオマケ付きでしたが、
無事にご依頼の全作業、終了~。
いやー、なかなかの作業量、っていうかナットの回らなさップリ。
構造もどうなってるのか良く判らんので、余計に時間がかかりました。
おかげさまで、良い勉強になりました。
明日もう一回ヤレって言われれば半分以下の時間でやれると思います。
(が、半年後はまた忘れているので、今日と同じくらいかかるでしょう(笑))
皆様からの作業ご用命をお待ちしております。
<(_ _)>