ヤマハの5SJ3なマジェスティ250の
エンジンクーラント交換のご依頼です。
エンジン最下部くらいの標高にあるウォーターポンプ部分に
付いているドレンボルトからクーラントを排出して
みましたが、あまり出て来ませんでした。
えー、ワタクシ、あまり水冷のスクーターって触った経験が
無いのですが、クーラントが循環する水路の高低差が複雑で、
サラッとは出て来ないご様子。
きっと、サーモスタッドを境にして、上手い事ドレンボルトから
排出されない空間ができてしまうのでありましょう。
このまま作業しても、中途半端にしか交換できそうにないのと、
新しいクーラントを入れても、水路の中がエア噛み噛みで
どうしようもなくなる事が用意に想像できるので、
素直にエンジン回りの水路の一番高い所周辺の接続を
切って、エアの出し入れをする事に。
その為には、外装のほとんどを外さないとイカンのですねぇ。
やっとこ外装を外すと、ちょうどエンジンの一番高い位置に
キャブのボディーにクーラントを循環させているホースのが
取り回しされていたので、その部分から空気の出し入れを
行いました。
ホースを外すと、ジャーッとクーラントが排出。
さらに、一度外に出して、水道水でクーラントの水路内を洗浄。
ラジエターの口まで水を入れると、水頭差でキャブへの配管を
切った所から水がピューピュー吹き出します。
気が済むまで洗ったところで、クーラントの充填。
水路を切った部分にホースを接続して、ラジエターキャップの
高さまで水面を来ている事を確認できるようにします。
後は、ジャカジャカキャップ部分からクーラント投入。
先にクーラントの原液を入れて、後から水を入れているので、
水面に色は付いてませんが、接続したホースから水路内の
エアが出て、水面が上がってくるのを確認できました。
ここまで来たら、一旦水路配管を元に戻して、エンジンを始動。
クーラントを循環させつつ、車体を傾けたりしながら、再度
ホースを切ってエアを排出。
という作業をしばらく続け、いよいよエアも出なくなってきたので、
キャップを組み付けて、ラジエターファンが回るまで水温を
上げてやろうと、しばらくアイドリングさせてましたが、
いつまで経ってもファンが回るほど水温が上がりませんでした(笑)
てな事で、外装を元通り組立、実際に走り回って水温の変化を確認。
水温計の針が半分くらいの所でずっと落ち着いているので、
問題なかろう、という事で、作業終了~。
お客様に、しばらくの間はリザーバータンク内の水面を覗いて、
水が激減りしてないかの確認をお願いしつつ、車両を返却致しました。
てな事で、デカい水冷スクーターのクーラント交換、コレにて完了。
やっぱり、このテの車両は、水路がエビ反り状態になっているので、
妙な所に空気溜りが出来て、クーラントが行き渡りにくい構造に
なってしまってるみたいですねぇ。
負圧ポンプでエアを引き抜いて交換する方法もあるらしいですが、
今回みたいな構造でも、とクーラントはちゃんと隅々まで
入るんですかねぇ。
リアショックで同じような事やってますが、一発でキレイにエアが
抜けた試しがなく、最後の仕上げはマニュアル操作って感じだモンなぁ。
誰か使った事ある人に話を聞いてみたい。