ステアリングステムがガタガタになってしまった
ベータのEVO 2T整備のご依頼です。
とりあえず、フロントまわり分解。
ステムはガタがあるというより、ナットが完全に緩んでました。
上のベアリングの直ぐ上に組まれる、ダストシール的なキャップも
モッコリ変形。良くコレで走っていたモンです。
って、軽く考えてました、この時は (笑)
フレームに打ち込まれているアウターレースを確認すると
まー、傷っぽくはなってますが、段もついてないし錆びても
いないし、まだ行けそうな雰囲気。
とりあえず、一回グリスだけ入れ替えて組んでみる事に。
とりあえず、一回組んでみるにも、
ダストシールのキャップがモッコリで使いモンに
ならないので、あの手この手を繰り出して整形。
奇跡的に上手い事面が出ました(笑)
デロリアンなベアリングを完全に脱脂。
ゴリゴリしてない事を確認してから、新しい
グリスとリテーナーの間に注射器で注入。
グリスを入れ終わった所で、いよいよ合体!
トップブリッジを載せてみると、なんかおかしい。
えー、少なくとも、分解前の状態で組もうとすると
力のやりとりがおかしな事になる事が判明。
あー、キャップが変形していたのは、コレが原因ですねぇ。
ってか、ステムシャフトの上側のベアリングのレースが
ピカピカに近かった原因はコレですねぇ(笑)
えー、トップブリッジの裏側の面、4mm程ざぐってあるような
計上をしているのですが、そのざぐりの径が49mmくらい。
で、キャップの外径は56mmくらい。
ははーん、このトップブリッジを組む場合には、ダストシールの
キャップは組まない仕様? と、フレームの外径を測ると
52mmくらい。
ナルホド。では、ホントはダストシールとトップブリッジの間に
スペーサーカラーが入るんですねぇ?
結構なスペーサーを入れねばなんので、それだけの余裕が
ステムシャフトにあるんかいな?と確認してみると、
ナットのかかり具合にもよりますが、良いトコ14~15mmくらいの
スペースに20mmちかい厚みのモノを入れねばならん計算に
なりました。
さて、どうしてこんな事になっちゃっているのか、
大きくは2パターンが考えられそうですが、
何にしても結構危険な状態で走っていたと思われ、
走行中に分解して、ライダーが怪我するような事が
なくて良かったです。
さて、現状でコレを解決するには、トップブリッジの手直しが
必須になりそうですが、強度との兼ね合いもあるので、
もちっと良く検討してから結論を出したいと思います。
てな事で、皆様、付きそうだからと、手元にある部品を
適当に組まないで、キチンと諸条件を確認して、
確実に機能するように組んで下さいマセ。
ピボット部分はかかる力も半端無いので、マジでヤバいッスよ。
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