BETA EVO 2T ステアリングステム整備

↑作業ちうの図

ステアリングステムがガタガタになってしまった
ベータのEVO 2T整備のご依頼です。

 

↑ステム外れたの図
↑変形しちゃったダストシールのキャップの図

とりあえず、フロントまわり分解。
ステムはガタがあるというより、ナットが完全に緩んでました。
上のベアリングの直ぐ上に組まれる、ダストシール的なキャップも
モッコリ変形。良くコレで走っていたモンです。

って、軽く考えてました、この時は (笑)

 

↑アウターレースの図

フレームに打ち込まれているアウターレースを確認すると
まー、傷っぽくはなってますが、段もついてないし錆びても
いないし、まだ行けそうな雰囲気。
とりあえず、一回グリスだけ入れ替えて組んでみる事に。

↑変形したキャップの図
↑あの手この手繰り出しちうの図
↑修正完了~の図

とりあえず、一回組んでみるにも、
ダストシールのキャップがモッコリで使いモンに
ならないので、あの手この手を繰り出して整形。
奇跡的に上手い事面が出ました(笑)

  

↑お掃除完了~の図
↑久々グリス注射器登板の図
↑グリス注入ちうの図

デロリアンなベアリングを完全に脱脂。
ゴリゴリしてない事を確認してから、新しい
グリスとリテーナーの間に注射器で注入。

 

↑合体!の図

グリスを入れ終わった所で、いよいよ合体!
トップブリッジを載せてみると、なんかおかしい。

 

↑トップブリッジとキャップに隙間発生の図

えー、少なくとも、分解前の状態で組もうとすると
力のやりとりがおかしな事になる事が判明。

あー、キャップが変形していたのは、コレが原因ですねぇ。
ってか、ステムシャフトの上側のベアリングのレースが
ピカピカに近かった原因はコレですねぇ(笑)

   

↑各部採寸ちうの図
↑フレーム外径確認ちうの図

えー、トップブリッジの裏側の面、4mm程ざぐってあるような
計上をしているのですが、そのざぐりの径が49mmくらい。
で、キャップの外径は56mmくらい。
ははーん、このトップブリッジを組む場合には、ダストシールの
キャップは組まない仕様? と、フレームの外径を測ると
52mmくらい。
ナルホド。では、ホントはダストシールとトップブリッジの間に
スペーサーカラーが入るんですねぇ?

 

↑トップブリッジ厚み確認ちうの図
ナット座面と車体側座面の距離確認の図

結構なスペーサーを入れねばなんので、それだけの余裕が
ステムシャフトにあるんかいな?と確認してみると、
ナットのかかり具合にもよりますが、良いトコ14~15mmくらいの
スペースに20mmちかい厚みのモノを入れねばならん計算に
なりました。

さて、どうしてこんな事になっちゃっているのか、
大きくは2パターンが考えられそうですが、
何にしても結構危険な状態で走っていたと思われ、
走行中に分解して、ライダーが怪我するような事が
なくて良かったです。

さて、現状でコレを解決するには、トップブリッジの手直しが
必須になりそうですが、強度との兼ね合いもあるので、
もちっと良く検討してから結論を出したいと思います。

てな事で、皆様、付きそうだからと、手元にある部品を
適当に組まないで、キチンと諸条件を確認して、
確実に機能するように組んで下さいマセ。
ピボット部分はかかる力も半端無いので、マジでヤバいッスよ。

“BETA EVO 2T ステアリングステム整備” への1件の返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です