アルファロメオ 166のエンジンの上側を支えている
ハンガーロッドのブッシュ交換のご依頼。
割とデカい径なので、何か押しモノや受けモノを作らないと
ダメかと思いましたが、ゴソゴソやっているウチに
都合の良いモノがみつかりまして、いつものように
無駄な道具を新たに作る事なく作業出来ました♡
さて、作業を始めてみると、動かし始めは、ソコソコに油圧を
かけねばならず、力がチョッキリ伝わるような、都合の良い
当てモノがあって良かったです。
(多分、ウチの310Dのハブベアリングのレース)
本来、ここのブッシュは部品としては供給されておらず、
ロッドごと交換というのがメーカーの姿勢のようですが、ちゃんと
誰か良いモノ売っていて、今回はブッシュだけ交換だそうです。
ブッシュを抜いてみると、ロッドの内径50.1mm程に対して
新しいブッシュの最も大きいトコロは51.4mm程。
ブッシュ単体の写真を撮り忘れてしまいましたが、
スリットが名本も入ったような構造になっていて、どうも
外径を潰しながら入れてけ的な考え方の部品のようです。
多分、ロッド側のブッシュを抜く時に、座面がザクザクに
なってしまうとか、楕円になってしまっているとか、
ブッシュの外径がモノによりバラツキがあるとか、
そんな事へ柔軟に対応するための補修部品なのかも知れません。
そもそもこのロッド専用のブッシュでなくて、かなり広範囲に
何にでも使えるゼ的部品である可能性は低くないようにも思えます(笑)
圧入の公差が1mm以上プラスってのは初めての経験で、
ホントに真っ直ぐ入るんかいな?って感じ。
案の定、1段目のスリットのヒダヒダが腰砕けになって、
ブッシュが激ナナメっちゃいましたが、アッチ押したり
コッチ押したりしながら、どうにか立て直しに成功。
若干エキセントリックになっているカモですが、
シッカリと納まりました。
そもそも、セット長も調整できる構造になっているし、
ゴムブッシュなので、ロッドのハウジングのセンターと
ブッシュのセンターや平面が一致している必要な無いので、
実用上全く問題は無いでしょう。
ってな事で、このような構造のブッシュを扱ったのは初めての
経験でしたが、いろいろな条件に柔軟に対応してくれるであろう、
良くできた部品だと思います。
ただ、普段から精度良く作られている品々に囲まれている
ニッポンジン的には馴染みが薄い構造で、ドキドキです(笑)
皆様からの作業ご用命をお待ちしております。
<(_ _)>