Montesa COTA 4RT 250のフロントフォーク
オーバーホールのご依頼です。
こちらのモデル、左右で仕事を分けているタイプの
フォークのようです。右側がダンパー、左側がスプリングのようです。
構造は、特別変わった感じもなく、よくあるタイプでした。
減衰力のアジャスターのクリック感が薄く、動きも渋かったので、
そこいら辺りは念入りで分解洗浄・給油して組み直してみました。
トライアル車は、フロントホイルアスクスルシャフトの
クランプ部分がやっぱり擦っちゃうみたいで、
大概ガリガリにしちゃうようですね。(最近知った)
今回のヤツも、擦れて毛羽立っちゃっていて、
アスクシャフトの抜き差しでシャフトに傷がつく感じ
だったので、角ッチョを削り倒しておきました。
インナーチューブも、どこかにゴチン・ゴリゴリとなったようで、
ひっかき傷とエッジのあるへこみ付いてました。
ペーパーで修正。お高級なコーティングが施されているので、
ペーパーを当てすぎるとハゲちゃいそうで、心配でしたが、
硬いようで、そんなでもなかったです(笑)
経験的に、かなり傷が入っていても、損傷箇所のエッジが
シールのリップが傷つかない程度に落ちていれば、
オイルも漏れずに使えている事が多いッス。
てな事で、お掃除と各部手当が済んだら、全部組み直して、
フォークオイルを規定量入れて、作業完了~。
ちなみに、マニュアルには、油面の指定として、オイルの量と、
インナーチューブ上端からの距離が併記されていましたが、
規定のオイル量を入れると、そのとおりの数字にはなりませんでした。
左右どちらも若干多めな数字で、どこかにまだエア噛んでいるとかって
事もあるし、今回はとりあえず指定油量で組んでみました。
また次ぎも作業させてもらえる機会があれば、油量の変化を観察したいものです。
余談ですが、このフォーク、左右で自由長が全く違うんですね!
作業前には、分解前のセットをなるべく忠実に再現できるよう
各部セッティングの数値化して記録しますが、
自由長がスプリング用フォークの方が短いので、ダンパー用の
突き出し量に関しては、数字取っても余り意味が無いようです。
なんとなく、何でも左右は同じ!って思い込み気味な自分に
そうとは限らん!と釘をさしてくれる、良い経験となりました。
皆様からの作業ご用命をお待ちしております。
<(_ _)>