
ベータのトライアルモデル、EVO 2T 250のラジエター
冷却用のファンが回らなくなってしまったとの事で、
整備のご依頼です。

ずっと調子良く走っていて、しばらく乗らない期間があって
最後に乗った時に冷却用のファンが回らず、クーラントを
吹いてしまった、との事。
電話でお話を頂いた時から、コレはもしや大変メンドイ案件か!?と
心配しておりました!(笑)
なにはともあれ、末端からチェックって事で、ファンへの
電源供給コネクタを探し出して、コネクタのハマり具合を確認。
なんとも無さそうなので、電源を直接接続してみると
無事にファンは回りました。
じゃー、次ぎはサーモスイッチ?電源?って感じで、回路を
確認しながら昇り続け、ある程度読めた所で、エンジン始動。
電源が供給されてない事が判りました。
あー、やっぱりメンドイ案件だー!

じゃー、発電系の確認って事で、末端のコイルから遡り、
計測できる数字はともかく、構造上問題無い事を確認しながら
グイグイ進んで、ボルテージレギュレーターを探し回って
やっところ発見。なんとステアリングステムの前に居ました。
で、ココで嬉しい(?)発見。 レギュレーターに配線が
接続されていませんでした(笑)
多分、発電コイル直結でファンがまわるって事は無いと思うものの、
何の資料も用意して無いので、ホントにそうなのか確信は持てません
でしたが、とりあえずオーナーさんに電話して聞いてみると、
ヘッドライトを外したんだけど、その時に一緒に余計なモノまで
外しちゃったのカモ?って事で、またまたご足労頂いて
外した部品を持って来て頂ける事に。


部品を待って居る間に、もう一点ご用命頂いておりました、
フロントフォークのシールのお掃除を進行。
左側のフォークからオイルがビミョーに漏れ出しているとの事で、
ゴミを噛み込ませちゃって、ソレを掃除して給油したら
良くなった事があるとの事で、今回もソレを試してみようって事に。
オイルシールのリップも持ち上げて、脱脂剤とエアガンで
そーっとリップの内側もお掃除。新しいグリスとオイルを
入れて組み直してみました。
(こんな事やった事ありませんでしたが、ゴミが油槽にまで
入っちゃう可能性はあるものの、動きも良くなって、結構良いカモ!)
コレでダメなら、素直にフォーク分解になるのですが、
ウッカリしばらく使えるならば、めっけモンですよね。
そうこうしている内に、お客様が部品を持って来て下さいまして、
やっぱりサブハーネス的な物が存在しており、そちらを
組み付けてエンジンを始動すると、見事電源供給がされている
事を確認。後はサーモスイッチが動いてくれればOKって事で、
裏の原っぱを少々走ってもらって、ファンがまわる事を確認。
一件落着です。
ハーネスの何処かで断線、とかって話だったら、
超絶面倒な事でしたが、最後には拍子抜けな何もしないで全て解決。
まー、タマには楽が出来ても良いでしょう(笑)
皆さまからの作業ご用命をお待ちしております。
<(_ _)>